書評

『書評・感想』 SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える

タイトル SIMPLE RULES 〜「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える〜

エリートこそ「シンプルなルール」に従っている。

だからこそ、たくさん行動し、仕事が速いのだ。

それはなぜなのか、この本はそのヒントを教えてくれました。

こんな人におすすめ

早く仕事を終わらせたいサラリーマン

仕事に時間がかかって疲れている方、副業をしていて時間に終われるサラリーマンの方に最適です。

多くの複雑なルールに縛られているサラリーマンこそ、この本を参考に「シンプルなルール」を実践していくべきだと思います。

おすすめ度 ★★★★☆

読みやすさ ★★★★☆

読み終えるまでの時間 3.5時間

Simple Rulesってどんな本?

速く仕事をこなし、より成果を上げるためのルールはシンプルである必要がある。

この本では、実例をもとに100個ほど紹介されていて、自分のルール作りのヒントになる本です。

著者はすごい数の現場を取材し、そこで使われている「シンプルなルール」を研究した。

ハイレベルな現場こそ、「シンプルなルール」が使われ、それは私たちのプライベートやありの餌やり、ビジネス現場などあらゆる研究結果を示しているこがこの本だ。

「シンプルなルール」はなぜ、効果的なのか

ルールをシンプルにすると、覚えやすく、時間も節約でき、集中力も維持しやすい。

人間が行動しなくなる要因の1つは、やることが膨大だったり、難しいと思うことである。

つまり、複雑ほど行動できなくなり、シンプルなルールこそ実行しやすく、継続がしやすいのだ。

ダイエット挫折者がなぜ途中でやめてしまったのか、を調査した。

多く人が細々とした決まりに従うのが面倒だと答えた。

「シンプルなルール」に従ってダイエットした人は、くじけそうな時でも間食の誘惑に勝てると調査結果が出ている。

その際の「シンプルなルール」とは、「夕食は、直径25センチのお皿に収めよう」

「シンプルなルール」の効果をまとめました。

◆ 覚えやすい

◆ 時間を節約できる(迷わなくなる)

◆ 集中力を維持しやすい

◆ 継続性が高い

「シンプルなルール」の特徴とフレームワーク

「シンプルなルール」の特徴

この本で紹介されている、「シンプルなルール」の4つの条件は以下の通り。

① ルールの数が少ない

② 使う人に合わせてカスタマイズできる

③ 具体的である

④ 柔軟性がある

「シンプルなルール」のフレームワーク

この本ではいくつもフレームワークが書かれていますが、2つに絞って紹介します

境界線ルール

二者択一「イエス」か「ノー」かで判断するルールのこと。

このルールは、うつ病患者の問診や熟練の泥棒まで利用するルールである。

モノゴトを「決断」するルールで、最も基本的なルールである。

なぜ効果的なのか、実例をもとに紹介する。

近年はうつ病患者に4つの質問に答えてもらう方法で、医師はうつ病かどうか診断している。

この1週間、泣くことが多かったか

この1週間、自分に失望することがあったか。あるいは、自己嫌悪に陥ったか

この1週間、自分の将来について不安を感じて、気分が落ち込んだか

この1週間、自分は人生の落伍者だと感じたか

この4つの質問全てに「イエス」と答えた患者は、うつ病の可能性が高い。

1分もかからない簡単なテストだが、医師は97%以上の確率で正確な診断を下すことができるという。

最もシンプルで、すぐに判断が下せて、効果が高いルールだ。

私たちの実生活でここまで洗礼されたルールを作る必要はないが、自分ルールの中で、最も大切な基準を再確認できる。

判断疲れを減らすことができ、多くのモノゴトを素早く実行するのに役立つルールだ。

ハウツー・ルール

このルールのキーワードは「何をどうしたらいいのか

「モノゴトをうまく進める」ためのルールだ。

以下、3つの大企業はこのハウツー・ルールを用いて大成功した事例だ。

商品のカテゴリーを増やす   →  Amazon

宿の提供者を大切にする    →  Airbnb

最高レベルの人材を獲得する  →  Google

「何をどうするのか」という根本的な部分を決めておけば、創造性を高めたい時、ユニークなアイディアを構築する際に有効。

事前に自分が最も重視することを決めておき、それに集中できるのだ。

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「シンプルなルール」を作るための4つの条件

① 自分の経験をとことん活用する

② 他者の経験をうまく拝借する

③ 科学的根拠で巧みに補強する

④ 話し合いでレベルを上げる

ここでは紹介仕切れませんが、特に②他者の経験をうまく拝借する が興味深かったです。

Netflixが大手レンタル会社のサービスを参考にしたり、お掃除ロボットのルンバは「ありの餌取り」を参考にしたりしているのだそうです。

自分で経験がない人は、他の人のやり方を参考にするだけで、時間が短くて済むし、効果が高いですね。

著者情報

著者:ドナルド・サル

グローバル・ビジネスの戦略と実行においての専門家。

全米屈指のビジネススクールであるマサチューセッツ工科大学スローン校上級講師。

キャサリーン・アイゼンハート

スタンフォード大学工学部教授。専門は戦略学。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この本の最大の特徴は、実例の多く用いて、ハイレベルな現場でどのような「シンプルなルール」があるのかが紹介されている点である。

しかもそれは、しっかりとした現場への取材調査なので、とても説得力があります。

この「シンプルなルール」を自分の仕事に適用できれば、生産性が上がると確信しています。

筆者は本の中で、「シンプルなルール」は一長一短で作れるものではないと述べています。

とりあえずルールを作って修正していき、無駄なルールを排除して、完成形を目指せばいいとも述べています。

つまり、いかに実例をもとに自分が実行できるレベルの「シンプルなルール」を作れるのか、それが鍵となります。

ABOUT ME
ひろ
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山本大貴(やまもと ひろたか) フリーライター。サラリーマン時代、分かりやすく伝えることを武器に営業職として、1取引1500万円以上の取引を5つ以上決めた実績を持つ。 働きながら、個人コンサルやセミナー、読書会などを主催。 ライター未経験から、年間300冊以上の本を読破。書評メディア等で本の要約・感想記事を累計100記事以上執筆。 その実績が認められ、副業時代に複数の企業でライター契約を結ぶ。 ニートから正社員、副業をした後に正社員として働きながら副業でライター業を開始。 「分かりにくい」を「分かりやすい」をテーマに、ライターとして起業。